法事用ののし袋ってお金の入れ方はどうするの?作法に表れる供養のココロ
法事で使用するのし袋は、お金の入れ方にも作用があります。
お札の向きには“意味”が込められていますので、それを理解した上で準備することが大事です。
ここでは、法事用ののし袋のお金の入れ方の作法について見ていきましょう。
のし袋は、いろんな場面で出番があるツール。
種類の選び分けもさることながら、お金の入れ方にも違いがあります。
のし袋の種類に間違いがあると恥ずかしい。
だからたいていの方は「法事 のし袋 種類」などで検索すると思いますが、「お金の入れ方」までは気にしていなかったという方も多いかもしれません。
かくいう私も、20代の頃は全く気にしていませんでした。
しかし、のし袋はお金の入れ方にも作法があります。
- お金の裏面(肖像の裏。1万円札なら鳳凰が描かれているほう)を、中袋の表面に合わせます。
- 封筒にお金を入れる時は、鳳凰が上になるような方向で入れます。(つまり、「壱万円」という印刷部分が封筒の下方にくる向きということです)
お金の向きまで厳密にチェックしている方は少ないかもしれませんが、見ている人は見ていますので正式な作法を知っておくに越したことはないでしょう。
実は、上記のお金の入れ方は慶事(結婚式など)とは逆なんです。
おめでたいことの場合は、肖像を上(中袋の表面)に向けて入れるのが一般的。
なぜ、法事など弔事の時は逆になるのかというと、「顔を伏せる」という意味があるのだとか。
私はこの作法を、愛用する手帳のオマケで添付されていた「贈答のマナー」で知りました。
が、一方で「いくら弔事であっても、お札をひっくり返すのは“お尻を向けている”ということになるから失礼だ」」「やはり慶事と同じように、のし袋のお金の入れ方は表面を合わせるのが正解ではないか」という説もあります。
諸説ありどちらが正しいのかは厳密に決められていないようですが、やはり慶事と弔事で向きを変えるというのが一般的のようなので、覚えておきましょう。
法事用ののし袋は、「中袋にお金を入れて、さらに上包みで包む」という構造になっています。(封筒バージョンもありますが、金額に応じて使い分けます)
中袋のお金の入れ方が合っていても、その包み方が間違っていると「残念な人」「ちょっと抜けている人」と認定されてしまいますのでしっかりおさらいしておきましょう。
- 上包みを広げ、中心に中袋を置く
- 右側を、中心に向けて折る
- 左側を、中心に向けて折る
- 下を後ろに折る
- 上を後ろに折る
上包みの折り方については、「上から折った部分を、下から折った部分にかぶせる」というのが重要なポイント!
「お悔やみは深く礼をする」と覚えておくと間違いにくいですね。
中袋がない場合は、半紙などで包んでから上包みで包む形になります。
この中包みの折り方はこちらのサイトがイラストつきで大変わかりやすいです。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
このように、のし袋にお金を入れる場合は最低限知っておくべき作法があります。
気にしない方は見ていないかもしれませんが、人のお金の入れ方を細かくチェックして格付けしているような人も中にはいないとも限りません。
オトナのマナーとして覚えておけばどなたの法事でも慌てることはありませんので、この機会に習得しておきましょう。
- お金は、中袋の表面に対してお札の裏面が重なるような向きで入れる
- 「壱万円」という印刷部分が下方になるように入れる
- 上包みのかぶせ方は、上から折った部分が上になるように
のし袋の使い方をこうして調べて勉強することもまた、供養の気持ちの表し方。
「恥をかかないために」というよりは、「故人や遺族に対してなるべく失礼にならないように」という意味で、法事の前にはマナーをしっかり確認しておきましょう。
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