初七日法要の服装マナー故人の旅立ちを見守るために。
最近は、遠方から来る参列者の負担も考慮して葬儀と初七日を同じ日に執り行うケースも増えているようです。
つまり、初七日法要の服装は基本的には葬儀と同じ!ということです。
では、具体的にはどのような装いが好ましいのでしょうか。
ここでは、「喪主」「遺族」「会葬者」それぞれの服装について解説します。
仏教では、死後には「7日ごとに、生前の行いについて閻魔大王の裁きを受ける」という言い伝えがあります。
全部で7回ありますが、初七日はその最初に当たる重要な日。
三途の川の「急流を渡るか?緩流を渡るか?」が決まると言われています。
厳かな儀式だからこそ、会葬する方々も正式な服装で参列することが大切なのです。
初七日では、どのような服装をするのが常識的なのでしょうか。
まず、喪主の服装ですが、大きく分けて「和装」と「洋装」があります。
ある意味では「主役」とも言える存在ですし、会葬した方の中にはそれとなく服装やマナーをチェックする人もいます。
大切な方を亡くして辛い時期ではありますが、「故人の顔を立てる」という意味でも身なりには気を使いましょう。
和装の場合
男性
黒羽根二重の染め抜き五つ紋付袴。
「黒羽根二重」とは、縦糸に細い2本の糸を使って平織りされた絹織物のことです。
「五つ紋付」というのは家紋が5つ施されているという意味。
五つ紋が最も格式が高く、三つ紋→一つ紋の順に略式になります。(家紋の数が「略されている」と考えるとわかりやすいですね。)
「染め抜き」とは、生地を染める工程で家紋の部分を白く残して染めたもので、最も格式が高い染色法です。
女性
黒羽根二重の染め抜き五つ紋付。
小物(帯、帯締め、帯揚げ、草履、バッグ)は黒いものを、足袋や半襟は白いものを合わせましょう。
洋装の場合
男性
モーニングコートを着用します。(モーニングは最上級の正装です。)
ストライプのズボンに、黒いネクタイ、靴下、靴を合わせます。
カフスなどの小物も黒です。
ブラックスーツ(シングルでもダブルでも可) + 白いシャツ + 黒い靴下、靴という組み合わせでもOKです。(これを「礼服」と言います。)
女性
黒無地で、長袖のワンピースやアンサンブルを着用しましょう。
光沢がないタイプを選ぶのが常識です。
これに、黒いストッキングと靴(ヒールが低く、光沢のないパンプス)を合わせます。
ボタンやベルトが光らないようにご注意を!
男性も女性も、夏場であっても半袖で肌を露出するのはNG!
必ず、上着やジャケットを着用しましょう。(通気性の良いものもラインナップが豊富です。)
さて、次は遺族(故人の親族で、喪主ではない方)の服装です。
こちらもやはり和装と洋装があります。
和装
男性
黒無地に、五つor三つ紋付羽織 + 対の長着(喪主よりも基準が緩くなりますね。)
女性
黒無地五つ紋付。
小物(帯、帯締め、帯揚げ、草履、バッグ)は黒いものを、足袋や半襟は白いものを合わせましょう。
洋装
男性
ブラックスーツ(シングルでもダブルでも可) + 白いシャツ + 黒い靴下、靴という組み合わせ。
カフスなどの小物も黒です。
女性
黒無地で、長袖のワンピースやアンサンブルを着用しましょう。
光沢がないタイプを選ぶのが常識です。
これに、黒いストッキングと靴(ヒールが低く、光沢のないパンプス)を合わせます。
ボタンやベルトが光らないようにご注意を!
※男性も女性も、ハンカチは白か黒、グレー、紺を選びましょう。
ちなみに、子供に関しては、基本的には学校の制服を着用しましょう。
制服がない場合は、次のような服装が好ましいです。
男の子
ブレザー + 白いワイシャツ + 黒or紺のズボン + 黒or紺の靴下 + 黒い靴
女の子
ブレザー + 白いブラウス + 黒or紺の無地スカート+ 黒or紺の靴下 + 黒い靴
グレーのズボンやスカートでもOKですが、個人的な経験としては、葬儀や初七日法要はたいてい黒か紺で会葬しているというイメージです。
赤ちゃんの場合でも、派手な色のベビー服は避けて、モノトーンのものを選ぶようにしましょう。(グレーやベージュでもOKだそうです!)
最後は、遺族ではない方が初七日法要に会葬する場合の服装です。
この場合は、基本的には洋装です。
和装
黒い喪服か、地味な色無地。
一つ紋か三つ紋付きで、帯や小物は黒を選びます。
洋装
男性
ブラックスーツ(シングルでもダブルでも可) + 白いシャツ + 黒い靴下、靴という組み合わせ。
カフスなどの小物も黒です。
女性
黒無地で、長袖のワンピースやアンサンブルを着用しましょう。
光沢がないタイプを選ぶのが常識です。
これに、黒いストッキングと靴(ヒールが低く、光沢のないパンプス)を合わせます。
アクセサリーは、結婚指輪、パール(白)のネックレス、ブラックパール程度です。
ボタンやベルトが光らないようにご注意を!
※男性も女性も、ハンカチは白か黒、グレー、紺を選びましょう。
・・・このように、初七日法要の服装は基本的に葬儀の時と同じです。
突然のことだとバタバタしてしまって服装チェックがおろそかになったり、ちょっとシワのついた服を着ていくことになってしまったりしますが、故人への供養の気持ちを表すためにも服装を整えることはとても大切なことです。
社会人たるもの、イザという時にバタバタしないためにも日頃から「万が一」に備えて最低限の準備をしておかなければいけませんね。
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