法事の食事に締めの挨拶は必要?「余韻」が持つ人間関係への効果とは
「人前で話をするのは苦手だ」という方でも、親族が亡くなれば法事の席で挨拶せざるを得ない状況になるでしょう。
今回は、法事に伴う食事の後の、締めの挨拶文例をご紹介!
食事の後で出席者に伝えるべきこととはどのようなことなのか。
締めの挨拶で絶対外せないポイントを3つご紹介します。
法事の挨拶と言っても、そんなにかしこまって考える必要はありません。
言うべきことは限られていますし、文例も豊富。
あとは、それをどのように自分流にアレンジするか?です。
それがどのような法事であったとしても、締めの挨拶に「お礼」は必須です。
暑い中、寒い中、足元が悪い中、あるいは忙しい中。
都合をつけて集まってくれたことは、とてもありがたいことですよね。
その気持ちを故人に代わって出席者のみなさんに伝えるというのが代表者の使命です。
食事の締めの挨拶であれば、例文は次のようになります。
「皆様、本日は最後までお付き合いいただきまして本当にありがとうございました」
ここは別に凝ったことを言う必要はなく、シンプルな感謝の気持ちをシンプルな言葉で。
この一言があるだけでも、たとえ料理がイマイチであったとしてもそれを帳消しにしてもらえるだけの効力があります。
法事は、出席者にとっては「強制」のイベントではないので、来てもらえただけでも感謝すべきですね。
食事の締めの挨拶の目的は、究極的には「これでお開きですよ」と法事の閉会を宣言すること。
なので、出席してくださったことへの感謝を述べてすぐに「そろそろ時間です」と伝えても良いのですが、それではちょっとものたりないですよね。
おそらく、出席している方は、「喪主の口から何かあるだろう」と期待しています。
とはいえ、特別な小話を用意する必要はありません。
たとえば、
「今日は、私も知らなかった○○(故人)の思い出話を伺い、今さらながら、故人の新しい一面を発掘したような気持ちでした」
「○○がみなさんにとても愛されていた人物であったことを知れて、私自身も心が温かくなりました」
このような感じで、自分がその法事や会食でどんなことを感じたのか、その気持ちを自分らしい言葉で素直にまとめてみましょう。
飾らない言葉で語られる想いは、出席してくださった方の心をホッと和ませることができるはずです。
「来て良かったな」と、そう思ってもらえるような内容が理想的ですね。
食事の締めの挨拶、そのクライマックスは「これでおしまいです」とハッキリ宣言しましょう。
その言い方、例文は次の通りです。
「まだまだみなさんのお話をお聞きしたいのですが、そろそろお開きの時間となりました。これにてお開きにさせていただきたいと存じます」
多少、言い回しの違いはあれど、法事の締めの言葉はほとんどこの文言です。
「もうおしまいですよ」というのは、なかなか主催者の口からは伝えづらいものですよね。
しかし、「なごりは尽きませんが」「まだまだ思い出話をお聞きしたいのですが」など、「まだ終わりにはしたくないんだけど」というニュアンスが入ると、場の雰囲気を壊さずにお開きにすることができますよ。
さらに、最後に「どうぞこれからも変わらぬご支援のほどよろしくお願い申し上げます」と、この先につながる文言を入れると美しい挨拶になりますね。
実際、法事は1回きりではなく一回忌、三回忌、七回忌・・・と五十回忌まで続いていきます。
故人が亡くなっても、人々のご縁は続いていく。
だからこそ、法事の席での挨拶には「これから」を感じさせるような言葉、「余韻」が必要なのです。
「これからもこの家族を見守っていきたいな」「辛い死を乗り越えたこの人たちを、これからもサポートしていきたいな」
出席者をそんな気持ちにさせることができたなら、法事の挨拶は成功です。
法事に伴う食事は、締めの挨拶が重要。
押さえておくべきポイントをまとめました。
- 出席してくださったことへの感謝の気持ちは必ず伝えよう
- その法事で何を感じたか。自分の想いを自分の言葉で伝えること
- 締めの挨拶は「余韻」を大切に
昨今では、特にあらまって「締めの挨拶」をしていないケースも多く見られます。
しかし、個人的にはやはり「今日はありがとうございました」の気持ちはしっかり伝えたほうが場も締まりますし、出席してくださった方の心証も良いのではないかと思います。
特に暑い夏、寒い冬の法事となれば、そこにかけつけるだけでも体力・気力を消耗するはず。
わざわざ足を運んでくださったことへの感謝の気持ちは大切にしたいものです。
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